
▼目次
1. マウスピース矯正は夜だけ装着でも効果ある?
2. 夜だけマウスピース装着が推奨されない理由とは
3. マウスピースとリテーナー、それぞれの装着時間の目安と管理方法
4. 兵庫県加東市・小野市の歯医者 小野歯科医院のマウスピース矯正治療
近年、目立ちにくく取り外し可能なマウスピース矯正が多くの方に選ばれやすくなっています。マウスピース矯正を検討している方で「夜だけマウスピースを装着すれば良いのでは?」と考える方も少なくありません。日中にマウスピース装着が難しい方にとって、夜だけのマウスピース装着で済むなら理想的ですが、実際のところ矯正として成り立つのかどうかが気になるところです。
今回は、マウスピース矯正が夜だけでも効果があるのか、推奨されない理由、そして適切な装着時間やリテーナーとの違いについて整理しながら解説します。
1. マウスピース矯正は夜だけ装着でも効果ある?
マウスピース矯正は、歯に持続的な力をかけることで歯並びを改善する治療方法です。
マウスピース矯正を進めていく上では、1日の大半、マウスピースを装着することが求められます。夜だけの装着では十分な効果を得ることが難しいとされています。
①推奨される装着時間は「1日20時間以上」
ほとんどのマウスピース矯正では、1日20〜22時間の装着が必要です。これは、歯に対して安定した力を加え続けるためで、短時間の装着では歯が元の位置に戻ろうとする力に負けてしまうためです。
②夜間だけでは歯が動きにくい
夜の睡眠時間を想定しても、装着時間はおよそ6〜8時間程度にとどまります。この程度の装着では、歯の移動が不十分になり、治療期間が長引いたり、思ったような結果が出にくくなる可能性があります。
③歯の移動と「戻りやすさ」の関係
歯は少しずつ移動しますが、同時に元に戻ろうとする性質も持っています。睡眠中だけの装着では日中に歯が元に戻ってしまい、マウスピース矯正が思うように進まない原因になってしまうこともあります。
④症例によっては例外もある
ごく軽度の歯並びの乱れや、すでに矯正が終了したあとの保定(リテーナー)としての使用であれば、夜間だけの装着が認められることもあります。ただし、これは歯科医師の診断が必要です。
⑤自己判断は避ける
「夜だけでも効くかも」と自己判断で装着時間を短縮すると、治療計画が崩れてしまうことがあります。必ず、歯科医師の指示に従い、マウスピース矯正を進めていきましょう。
夜だけのマウスピース装着は便利に思えるかもしれませんが、治療効果を最大限に引き出すためには長時間の装着が必要です。中途半端な使用では期待する効果が得られにくくなる点に注意しましょう。
2. 夜だけマウスピース装着が推奨されない理由とは
マウスピース矯正は、歯の動きに合わせて段階的にマウスピースを交換しながら進める仕組みです。この過程では、マウスピースの装着時間が極めて重要であり、夜だけの使用ではそのサイクルが乱れてしまう可能性があります。
①治療計画とのズレが生じる場合がある
マウスピース矯正では、歯の動きに応じて一定期間ごとに新しいマウスピースに交換します。装着時間が足りないと、予定通りに歯が動かず、次のマウスピースが合わなくなることがあります。
②歯への負荷が不安定になりやすい
歯は、継続的な力を受けてはじめて移動します。夜だけの短時間の力では、歯への圧力が断続的になり、かえって痛みや違和感が強くなることもあります。
③矯正期間が長引く可能性がある
夜だけの装着では1日あたりの移動量が少ないため、トータルの治療期間が大幅に延びてしまう可能性があります。予定よりも多くのマウスピースが必要になり、追加費用がかかる場合もありますので注意しましょう。
④治療の進行管理が難しくなる
マウスピース装着時間が短いと、治療の進行状況が予測しにくくなります。歯科医師としても治療効果を正確に評価できなくなり、適切な指示が出しづらくなります。
⑤患者さん自身のモチベーション維持が困難になる
治療効果が見えにくいことで、マウスピース矯正に対するやる気が低下することもあります。これは、適切なマウスピース装着を行っていれば感じられたはずの「歯並びの変化」を実感できないためです。
一時的な都合で夜だけの装着を検討する方もいるかもしれませんが、マウスピース矯正の原則を理解し、効果的な治療を受けるためにも、装着時間は厳守することが大切です。
3. マウスピースとリテーナー、それぞれの装着時間の目安と管理方法
マウスピース矯正とリテーナー(保定装置)は、見た目が似ていても「歯を動かす装置」と「動かした歯を安定させる装置」という明確な役割の違いがあります。それぞれの装着時間と管理のポイントを整理します。
<マウスピース矯正>
①装着時間の基本は「1日20~22時間」
矯正用マウスピースは歯を動かすための装置で、装着時間が極めて重要です。食事と歯みがき以外の時間は、基本的にマウスピースを装着し続ける必要があります。
②装着時間が短いと治療効果が落ちる
必要な装着時間を満たせないと、歯が十分に動かず、治療が遅れる原因になります。マウスピースの交換スケジュールにも支障が出る可能性があります。
③専用アプリなどで装着時間を管理を行う
マウスピース矯正では、マウスピースの装着の自己管理が不可欠です。専用アプリやメモなどを活用することで、マウスピース装着の習慣づけや進行管理に役立ちます。
<リテーナー>
①矯正終了後の「歯の位置を維持するため」の装置
リテーナーは歯が元の位置に戻らないように保定する役割があります。矯正終了直後は1日20時間ほど装着しますが、時間の経過とともに装着時間は短くなっていきます。
②装着時間は段階的に減らす
使用開始から数ヶ月は長時間装着が必要ですが、歯並びが安定してくると「夜だけ」や「数日に1回」などに移行していく場合があります。歯科医師の判断に基づき、段階的に使用頻度を調整することで、後戻りを防ぎやすくなるでしょう。
③毎日の清掃で衛生管理を
リテーナーは長期間使う装置だからこそ、衛生管理が大切です。水洗いや専用洗浄剤によるケアを習慣化することで、リスクを防ぎ、清潔な状態を保ちやすくなります。
このように、マウスピース矯正とリテーナーでは目的と装着時間に明確な違いがあります。治療の段階に応じて適切に使い分け、歯科医師の指示に従って管理していくことが大切です。
4. 兵庫県加東市・小野市の歯医者 小野歯科医院のマウスピース矯正治療
加東市・小野市の歯医者 小野歯科医院では「全世代対応・総合歯科医院」としてあらゆるご年齢の方へ矯正治療を行っています。
永久歯の生え変わりが完了する12歳からはマウスピース矯正「インビザライン」による矯正治療を推奨しています。マウスピース矯正は以下のメリットがあります。
①目立ちにくい
装置が透明に近いため、見た目を気にすることなく治療が可能です。
②取り外しが可能
食事や歯磨きの際に、アライナーを取り外せるので衛生的です。
③ワイヤー矯正と比べて快適な付け心地
金属を使用せず、歯面の凹凸感もないため、ワイヤー矯正よりも不快感や違和感を抑えた矯正治療が期待できます。
※不快感や違和感の感じ方には個人差があります。
加東市・小野市の歯医者 小野歯科医院は総合歯科医院として、万が一マウスピース矯正治療中にむし歯や知覚過敏などのトラブルが発生してもお口全体を見て治療できる点も強みです。
また、マウスピース矯正では対応できない重度の歯列矯正が必要な方へは矯正専門医によるワイヤー矯正も行っています。
▼加東市・小野市の歯医者 小野歯科医院のワイヤー矯正治療の詳細はこちら
https://www.ono-dc.com/treatment/wire/
矯正治療は見た目だけでなく、顎関節症や噛み合わせの影響による頭痛・肩こりの改善も期待できる治療です。
このことからあらゆる年齢の方に向けた治療とも言えます。
▼加東市・小野市の歯医者 小野歯科医院のマウスピース矯正治療の詳細はこちら
https://www.ono-dc.com/treatment/mouthpiece/
▼加東市・小野市の歯医者 小野歯科医院の【矯正歯科治療専門サイト】はこちら
https://ono-dc-ortho.com/
まとめ
マウスピース矯正は「夜だけ」のマウスピース装着では効果を十分に得ることができません。1日20時間以上の装着が基本であり、計画通りに歯を動かすには長時間の使用が不可欠です。夜だけのマウスピース装着では、歯の移動が進まなかったり、治療期間が延びたりと、さまざまなリスクを伴う可能性があります。また、矯正後に使用するリテーナーとの違いを理解し、各装置の目的に応じた正しい装着管理が必要です。
兵庫県加東市・小野市周辺でマウスピース矯正に関するご相談は小野歯科医院までお気軽にお問い合わせください。
監修
小野圭三(小野歯科医院 院長 / 歯科医師)
広島大学歯学部卒業
日本インプラント学会会員
小野貴翔(歯科医師)
愛知学院大学歯学部歯学科卒業
インビザライン認定ドクター
小野彩(歯科医師)
大阪大学歯学部 卒業
歯科保存学会 認定医